No Pain No Gain

40歳ゲイの世界ひとり旅

DAY81 先祖の供養

3/31(日) San Jose de Maipo

 

とても変な日で、とても素敵なイベントだった。今考えてもちょっとびっくりする。

 

この日は日本からはるばる来た仏教のお坊さんを迎えてのパーティーで、先祖を供養する儀式を行った。昨日の朝は何人来るかわからないけど、まー7-8人じゃないという事だったけど、夜になって20人以上来るかもとなり、結局25人も来る大きなイベントになった。なのでパンプキンカレーを前日から仕込む。

 

朝からパンをこねて、米を炊く準備して、サラダ作ってと大忙し。11時に来てと伝えてるから12時くらいに供養の会が始まるかと思いきや、みんな時間通りに来て11:30に始める。

 

チリに来て、なぜか仏壇の前に座ってる自分。。何の巡り合わせだろうか。

 

その日の式次第を英語で伝え、お坊さんの挨拶から厳かに始まる。お部屋を清め、仏陀とご先祖様を部屋に招き、お祈りを捧げる。お経をを呼んで、その後何妙法蓮華経を唱える。この間ゲスト一人一人が献花を行い、その後順番に近しいご先祖様の名前を読み上げながら、仏壇の鐘をチーンと鳴らす。

 

チリ人にも私にも全てが初めてで、どう思っただろうか。モニカとあと二、三人くらいは仏教の事を知ってる人がいた。

 

その後、花びらの形をしたかるたみたいな紙を部屋に放り投げ、仏陀の祝福が部屋に満たされる。仏陀とご先祖様に感謝を述べて、また来たとこへ戻って頂いた。

 

この厳かな雰囲気に、皆んなとても興味を持って、更にご先祖様の事を思って感動してるようだった。

 

式の後は母屋に戻って、皆んなでワイワイと飲んで食べる。面白かったのは、チリの人皆んなそれぞれ歌い出した事。多分アーティストが多いせいもあるけど、歌を披露したり、スタンディングコメディをしたり。皆んなができることを披露して分かち合うなんて、とても素敵だった。戦時中以前の日本でも、娯楽が今みたいにないときは皆んな歌を歌っていたみたいだけど、それを感じる場面だった。

 

そのあとはダンスミュージックになり、皆んなもノリノリで踊る。

 

お坊さんは英語がしゃべれないから、祭壇がある建物にこもってたけど、なんとそこには入れ替わり人が訪れて個人的にお祈りを捧げてたみたい。

 

お坊さんも夕方には母屋にやってきて、皆んなと談話する。皆んな仏教に興味を持って色んな質問をしてくる。

 

と、その時、イースター島出身の20才くらいの男性が今日の会にはいたく感動したので、ぜひ歌をお返しに歌いたいという。よく聞いてみると彼はここ会場に着いた直後に彼のいとこが亡くなった知らせを電話で受けたのだ。そういえば彼は朝から来てたけど、儀式には参加せずずっと外で電話してたなと思ったけど、まさかそんな事に。その後皆んなが去ってから、彼女と一緒に二人だけで和尚さんの所に行って供養したらしい。和尚さんは英語がわからなかったので、供養したけどその事実は知らなかったみたいだった。

 

Knocking in the heavenをラパナウ語で歌ってくれた。これは亡くなったいとこと一緒に訳した思い出があるそうだ。ギターでの弾き語りは、やはり心がこもってるから、とても染み入るものがあった。

 

和尚さんも感動して、お返しに一曲。アイヌの人と恋に落ちて、別れる唱歌を歌ってくれた。聞いたことのある歌で、なぜかさっきの戦時中のイメージがばーっと浮かび上がって、亡くなっていった人の事を思った。会場の数人は泣いていたようで、私も涙が出た。。感動して泣くのは何かが体に入ってきたようだ。

 

17:00を過ぎて半分の人は帰り、その彼ともそ色々話してさよならを言ってるときに、そういえば今思い出したけど今日の祭壇にはイースター島からの布を引いていたと和尚さんが言う。モニカと前夜に話し合ってそのデザインが合うような気がして選んだらしい。和尚さんがその絵を説明すると、彼がそれはイースター島の国旗だと言う。ググって見せると、和尚さんもそれそれと言う。まさか今日の式典中ずっとイースター島の国旗が飾ってあったなんて、彼もそこで祈りを捧げてたが気づかず。

 

和尚さんも気になって、どういう亡くなり方をしたのか教えて欲しいというと、実はそのいとこは二日前から行方不明になっていて、彼がこの会場に着く直前に死体が発見されたみたいだ。交通事故でその状態から二日前の夜に亡くなったようだ。まだ20才。

 

私も和尚さんもそんな事だとは知らずびっくり。和尚さん曰く、亡くなった従兄弟が、今日の先祖供養の会場に引き合わせたのだろうと。二日間さまよったたましいが、彼を通して葬いに来させたのだと。このイースター島出身の彼は友達の友達で、モニカも知らない人だった。なので本当に偶然だ。

 

こんな若い霊はちゃんと弔ってあげないといけないから、もう一度祭壇へ行きましょうとなり、彼が部屋に入ると、見事にその国旗は目の前の祭壇に引かれてる。彼はショックで言葉が出なかった。残っていた皆んなも集まり、再度お祈りをして、その後近所の川に行きお花と木でできた葬いの位牌を流す。

f:id:makotino:20190403212726j:image

 

本当はこの式典は昔に移民として来た日本人コミュニティを想定して和尚さんが企画したもので、でも結局反応はあまりなかったので、チリ人に向けて行うイベントとなった。まさか最後はこんな展開になるなんて、誰も想定してなかった。

 

色々思うところがある1日で、今でもまだ体でプロセス中です。